2018-05-22 第196回国会 衆議院 国土交通委員会 第16号
その運動のリーダーであった室原知幸さんはこのように言っております。公共事業は、法にかない、理にかない、そして情にかなわなければならないと。まさしく、私はこれは至言だと思います。
その運動のリーダーであった室原知幸さんはこのように言っております。公共事業は、法にかない、理にかない、そして情にかなわなければならないと。まさしく、私はこれは至言だと思います。
それは、これはもう旧建設省でも有名な話になっておりますけれども、昭和三十年代に九州の筑後川上流に当時の建設省が建設した下筌・松原ダムの強制収用に反対して、すべてを犠牲にしながら十三年間にわたって反対闘争を繰り広げられた、いわゆる蜂之巣城の主人公であった故室原知幸さんの言葉でございます。
例の熊本の蜂之巣城なんというのはその典型かと思うんですけれども、聞いてみると、あれだって、最初あの室原さんは、むしろ建設省の人を非常に喜んで迎えて、毎日家へ泊めてやって仕事していたというくらいな話ですね。それが何となく行き違いでもって、感情的なところで、ああいった蜂之巣城というふうなかっこうになってしまった。
それが、今回再発であるというような表現を使っているわけでありますが、そういたしますと、室原さんは亡くなっておりますけれども、鑑定書に明記された地すべり地帯であるということはお認めになる。このように理解してよろしゅうございますか。
またいずれ詳しいことは委員会等でやることにいたしまして、大臣にもよく聞いておってもらいたいと思うのですが、そういうことで、このダム建設に当たって、地元では、この地割れが起きている室原地区の地質調査が行われていないということを言っておるわけですが、当局も十分な調査をしておらないということを現地では言っております。その点、十分その地帯の調査をやったというふうに思っておられますか、どうですか。
この貯水池周辺の熊本県阿蘇郡小国町黒渕、室原と対岸の大分県日田郡中津江村一帯にたいへんな地すべりが起こりまして、山林、田畑、家屋、農道及び県道等が地割れし、危険な状態にあるわけです。
○工藤良平君 これは局長たいへんな問題で、室原さんが非常に主張した点は、下筌、松原ダムを災害を防止するためのダムとしてつくるとするならば、やはり全体的な筑後川のマスタープランというものが必要なんだ、あそこで八千トンあるいは一万トンという議論が残りましたよ、残りましたけれども、最終的に建設省は八千トンという想定をしたわけですね。ここには二千トンの開きが実は出ているわけです。
実は下筌、松原ダムは私も当初から関係してまいりましたが、初めは非常に室原知幸さんも賛成の意向を示した。ひとつできるだけ御協力したいというお話で調査を進めてまいりました。ところが事務所長が途中でかわりまして、そこで態度が急に変わった。いま沖繩開発庁に行っている野島君がかわって参りました。その段階で室原さんの態度が変わってまいりました。
○工藤良平君 これは、昨年の満水試験以降に起ったものか、ことしの満水試験から新たに起こったものか、さだかではありませんけれども、いずれにいたしましても昨年の満水試験以降、貫見地区あるいは野田地区、室原地区、下筌橋と、こういうことでいろいろ問題が起こってきたわけですけれども、ことし新たに中津江村の野田地区の川津久男さんという方のところで新たに発見をされているわけでありますが、それと栃原部落、これは集団移転
下筌、松原ダム、この二つのダムをつくるという発想が実って、いよいよやるんだと言って乗り込んだところ——室原といいましたね、あの人は。あの蜂之巣城の城主が命がけの抵抗をしたものです。当時、思い起こすと、橋本登美三郎君が大臣だったと思いますけれども、あらゆる抵抗をした。三代、四代の大臣が苦しんだ。そうしてとうとう土地収用法を適用して、室原はもう孤立して、たった一人になっちゃった。
だから、地元では室原さんの霊がたたったのだとかどうだとかいって騒いでおるわけです。
それでもう地元の議員は何をしておるのかとわれわれも言われるくらい、また私も現地に行ったりして調査もたびたびやっておりますが、建設省の調査では、室原地区を四つのパートに区切って地盤や地質を調べておるわけです。総合的に見て、きめこまかさが足りないというようにみんな言っているわけです。もっと総合的にとらえてみる必要があるのではないか。
蜂之巣城といってずいぶん全国を騒がせました下答ダム、最後まで反対し続けてついになくなられた室原さんがおられたわけですが、その方の霊がたたったともいわれて地元ではずいぶん心配しておりますけれども、この下筌ダムは、御承知のように昭和四十七年熊本県と大分県の県境を流れる津江川に完成した多目的ダムでありまして、この貯水池周辺の熊本県阿蘇郡小国町黒渕、室原と対岸の大分県日田郡中津江村一帯にたいへんな地すべりが
この下筌、松原ダムの地盤の問題につきましても、その地質については問題があるということを室原さんからも指摘をされて、現実にいま湛水試験の過程の中でクラックが起るというような状態が出てまいりました。それと時を同じうして、このダム群の建設が中止をされるというような状態になりました。
○諫山委員 つまり、室原さんの見通しのほうが正しかったし、政府側の見通しのほうが結果的に見ると間違っていたということになりますか。
○諫山委員 これは室原さんと建設省の意見が対立しただけではなくて、政府側が委嘱した科学者の鑑定結果と、室原さんが委嘱した民間の学者の鑑定結果も対立しておった。そして結果的には、政府側が委嘱した科学者の鑑定結果は、私のことばでいえば間違っておった、あなたのことばでいえば甘かったという事態になっておりますが、これは認めますか。
○諫山委員 私は、室原知幸さんの代理弁護士として裁判闘争に参加したからよくわかるんですが、室原さんは、これは特殊な地質のところだからこういう問題が起こるぞということを警告し、その立場から反対しました。ところが政府側としては、絶対にこういう問題は起こらないといって突っぱねたということを覚えていますか。
すでに室原さんはなくなりましたけれども、このダムの建設におきましては、筑後川の上流地域のマスタープランができていないということと、地質が非常に悪いから、ここにダムをつくれば危険だという指摘がなされたわけです。
しかし、室原先生からもだいぶん私は、現場で室原教室に入ったような次第で、いろいろ御意見を聞いておりますが、その当時私が最念頭に置きましたのは、阿蘇火山の影響を受けました非常に複雑で、なおかつ、よそに比べてはよろしくない基礎岩盤でございますので、ダムをささえる力、あるいはダム周辺の地盤が、貯水することによっていろいろ動いたり、そのようなトラブルを起こしてはいかぬということで、ダムの安全に直接関係する部分
○工藤良平君 いま大臣から御答弁をいただいたわけですけれども、大臣もぜひ見ていただきたいと思いますし、本委員会におきましても、これはたいへん日本のダム問題における貴重な私は教訓を残した、これは室原さんの遺産といえば遺産ですけれども、この下筌、松原ダムのこの補償の問題が全国的にやはりダムに対する関心を高めたと、このように思っているわけでありまして、これはやはり私たちは災いを転じて福としなければならぬということで
四十四年の六月に約三十万立米の土砂が、山がくずれ落ちた、さらに、室原地区も幅五十メートルにわたりまして山がくずれ落ちている、こういうことが具体的に出てきているわけです。しかも、その地域には一メートル幅にわたる亀裂が生じている、こういうことであります。
これは室原さんが当時このダムの問題についてたいへん問題があるということでその意見書の中に第十一項として、建設省が出した申請書には下筌のダムサイトは地質はきわめて良好である、全然問題がない、ダム建設には絶好の地点であるということが建設省から発表され、申請書が出され、その申請が受理されてこのダムの建設にかかっているわけでありますが、そのことは室原さんが意見書第十一項においてきわめてその申請書については問題
したがって、そういう点から考えまして、私はかって下筌、松原ダムの有名な蜂之巣城のあの室原さんと、ずいぶんこの点については勉強させていただきましたけれども、あそこに一億数千万トンと言われる二つのダムができるわけでありますが、そのすぐ隣接地にある高台で農業を営もうと、現にいま続木という部落があるわけでありますけれども、そこにある小学校のぞうきん水までも、飲み水はもちろんでありますけれども、ぞうきん水までも
○加瀬完君 お答えをいただきましたので、あとは蛇足になりますが、蜂の巣城の室原さんが、土地収用は法にかない、理にかない、情にかなわなければならないということばを残しましたけれども、客観的に見ても、三里塚は法にも疑義があれば、これが一体完全空港として将来何十年も利用できるかどうかという理の問題もあれば、まして、農民の、何にもわれわれのことは考えておらないという怨嗟の的になっておりますので、こういう点を
ところが、これは特殊な例でありますけれども、もちろんこういうことはおそらくできないと思いますが、下筌・松原のように相当の資産を持っておりますれば、たとえば室原さんの言ではありませんけれども、暴には暴あるいは法には法という、反対運動が起こった場合に、非常に長期化し、ばく大な資金をつぎ込まなければならないという事態が発生をするわけなんで、この第三条の適用の問題については、ぜひひとつ建設省として十分に住民
もちろんこれはその町村長から、ぜひ建築を要請したいということで出ておるそうでございますけれども、すでにその当時は土地収用法を適用いたしまして、このダムサイト地点につきましては室原さんを中心として、土地収用法によりまして強制的に土地を取り上げるという事態が発生をしておるその以降に、河川敷の中に新しい建築許可がなされる。
○小柳勇君 室原さんだけでなく、下のほうの松原ダム建設になりますと、室原さんから下のほうにも相当被害があるんでしょう。それから、りっぱな杉の山が水没するわけですから、あと上のほうに少しはげ山があって、そこはどうかという案もあったけれども、あんなところはとても植林などできないわけですね。
まず第一は、室原さんのあとの代替地はまだきまりませんか。今後の生活設計あるいは植林なり、あの土地を離れることになるのに、その話は全然進んでいないわけですね。
○小柳勇君 それから、収用手続に入るかどうかわかりませんが、室原さんは、なおこれから裁判で争うと言うておりますが、どういうことになりますか。その裁判の争い、それからあなたのほうの収用の手続は、これから先はどういうふうになりますか。
そういうような状況で五月十五日を迎えたわけでございますが、私どもといたしましても、最後的に全然話がつかないから、法のもとにこれをやるといいましても、やはりそこには非常に大きな、執行をやるということになりますと、室原さんのほうもいろいろな人を動員しまして、それに抵抗するといいますか、それに実力でさせないというような状況でもございますから、慎重に慎重をかまえてやるということで、時日をいままで経過してきたわけでございますが
○政府委員(畑谷正実君) この収用の問題につきましては、いままですでに過去何年間におきまして、いろいろの個人ごと、あるいは村当局、それぞれそういう御要望の線に沿って、協議を申し上げ、いろいろの対策とか、あるいは、それに対する措置とかというものをやっておるわけでございますが、室原さんに関しましては、なかなか、そういう具体的にどういうふうにする、どういうふうに全体的にやるとかというようなお話し合いは、なかなかできておらない
○小柳勇君 下筌のことですがね、一方的に室原さんの話を聞いておるが、建設省としては、代替地など、今後のあの人たちの生話設計の面では具体的にもう提案しておりますか。